후리가나로 읽는 일본 고전
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠1
中里 介山
中里 介山의 大菩薩峠1(だいぼさつとうげ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 200,314자 · 398화면
黒坂の逃げたのは、竜之助を巡廻の役人とでも思ったのか、それとも敵わじと見て仲間を呼んで仕返しに来るつもりでもあろうか。
「なんともお礼の申上げ様がござりませぬ」
女は乱れた衣紋を繕うて竜之助の前に心からの感謝を捧げる。
「お怪我はござらぬか」
「いいえ、別段に怪我は致しませねど……あなた様がおいで下さらねば、どのようになりますることやら」
「悪い駕丁どもだ」
竜之助は再び縁台に腰を下ろす。礼を言う女の面、潤沢な髪を島田に結うた具合、眼つきに人を引きつけるところ、首筋から背へかけてすっきりした……どう見てもお浜です。
「おおお豊さん、これに見えてか、えろうわたしは遅れましたわいな」
こう言いながらこの場へ駈け込むようにしたのは、旅の姿はしているがつやつやしい優男。
「真さん、わたしはひどい目に遭いましたわいな」
女は男の姿を見かけるとオロオロと泣きかけたので、
「お前は泣いている、まあ、どうしたものじゃいな」
男は近寄って女の背を撫で、髪の毛までも掻き上げてやり、他の見る眼も親切にいたわります。
「悪い駕籠屋に難題をかけられて危ない目に遭うところを、これにおいでのお武家様に助けていただきました」