후리가나로 읽는 일본 고전
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠1
中里 介山
中里 介山의 大菩薩峠1(だいぼさつとうげ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 200,314자 · 398화면
「それにしても先方に位がある、威に怖けたかも知れぬ」
「そんなことはない、侍従や少将の位が怖くて暗殺はできん」
「役人も、薩州方も、新兵衛の仕業と思うているそうじゃ」
「拙者は、やはりそう思わぬ、新兵衛ではない」
これだけ聞いたのでは何だかサッパリわからない。人を斬ったのは田中新兵衛である、いやそうでない、斬って刀を捨てて来た、当人は黙って切腹した、斬られたのは位のある人――これだけの話の筋を辿れば、かの主水正正清の長刀を帯していた新兵衛が、あの刀で誰をか斬ったものだろう。とにかく、あの男は何かやりそうな男であったが、はたして何かやった。しかし切腹とはかわいそうである。竜之助は、もっと詳らかにそのことを聞いてみたいがと思っていると、階下から数多くの人の足音。
「やあ、遅なわり申した」
「これは、諸君」
刀の鞘、袴の裾の音がものものしい。聞いてみると、それは雑多の声で、九州弁もあれば土佐弁もある。この地の藩の人ではない――近ごろ流行る浪人者である、と竜之助は直ぐに感づきました。
今の次の間の話――田中新兵衛が何者を斬ったかというのはこうである。
これより先、五月の二十一日に、京都朔平門外、猿ヶ辻というところで、姉小路少将公知という若い公卿さんが斬られた。