후리가나로 읽는 일본 고전
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠1
中里 介山
中里 介山의 大菩薩峠1(だいぼさつとうげ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 200,314자 · 398화면
「お節句のお祝いができないから、仏様に線香でも上げましょうねえ坊や、四年前の今日死んだ文之丞という人にお線香を上げてやりましょう、坊やは悪い月星の下に生れたねえ」
こう言いながら、前に住んでいた人がこしらえておいた仏壇の方へ立って行こうとするのを、竜之助はこらえ兼ねた気色で、
「これ浜、少し待て」
「お線香を上げては悪いのですか」
「そこへ坐れ」
「はい」
「お前は了見の悪い女じゃ」
「はい、もとより悪い女でござんす、悪い女なればこそこうしてみじめな……」
「身を誤ったはお前ばかりではない、この机竜之助もお前のために身を誤った、所詮、悪縁と諦めがつかぬものか」
「悪縁……もう疾うの昔に悪縁とは諦めておりますが」
「さあ、悪縁と思えば辛抱の仕様もある、わしもお前からさんざんの嫌味を並べられ、人でないようにこき下ろされても、悪縁と思えばこそ何も言わぬ」
「悪縁なら悪縁のように少しは浮いた花やかな暮しもあろうものを、お前様と添うて四年越し、ついぞホッとした息をついたことがない」
お浜はつんと横を向いて、
「ああ、文之丞殿と添うていたら」
この一語は竜之助の堪忍の緒をふっと切ったようです。