후리가나로 읽는 일본 고전
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しん・へいけものがたり
新・平家物語
吉川 英治
吉川 英治의 新・平家物語(しん・へいけものがたり)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 123,012자 · 245화면
『……おうっ。ここにおいでなされましたか』
人の声に、西行は、振り向いた。
『や。源五兵衛か』
『草庵の内にもお見え遊ばさず、雙林寺の者も知らぬというし、さては、洛内へ、お出ましか、などと思いながら、あちこち、お探しいたしました。……こんなところで、何をしていられますので』
『いや、薪拾いに出たのだが』と、西行は、明るく笑って――『手に拾う薪よりは、しずかな谷の、気ままと、おもしろさに、うかうか、日が暮れてしもうたのだよ』と、いった。
『薪を? ……。やれ、薪などを』
郎従の源五兵衛には、つい、きのうまでの主人義清が、考え出されてならないのである。走り寄って、それを、すぐ自分の手に、抱え取って、いった。
『もう、お帰りでございましょうが』
『何か、急な用向きでも、できたのか』
『いえいえ。お姫さまにも、お内方も、みな様お変りはございませぬ。そして、あとのお屋敷の始末。下婢たちから、厩の馬まで、それぞれ、よいように、片づけ終わりました。荘園の地券の御返上も、とどこおりなく』
『すまないのう。……ただただ、すまないと、詫びておる』
『御縁者方にも、もう、うごく御決意ではないと分かり、ふっつり、おあきらめに、見うけられまする。