후리가나로 읽는 일본 고전
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しん・へいけものがたり
新・平家物語
吉川 英治
吉川 英治의 新・平家物語(しん・へいけものがたり)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 123,012자 · 245화면
けさから、清盛は、気になって、見かけたら、かれに問いただそうと思っていたところなのだ。――が、渡は、友にきかれるのも、辛そうだった。悄然として、いうのである。
『けさだ。……まだ夜も明けきらぬ暁と思え。きょうの勝負のため、人知れず、強目な地乗をしておこうと考えて、あの青毛を、そっとここの厩からひき出したのが悪かった。……運だな、まったく、運の悪さよ』
『何か、あったのか』
『前日、幄舎を建てた工匠どもが、釘をこぼしていたものとみえ、釘を踏み抜いてしまったのだ。おれでも踏み抜けばよかったのに……あの青毛が、後脚の右の蹄で』
『ふうむ。……それでか』と、清盛はすぐ、凶馬の相をおもい出した。――が、また迷信とわらうにちがいない。この男には、いえないのだ。清盛は、心にもない慰めをいった。
『そう落胆し給うな。秋にはまた、神泉苑か、仁和寺か、どこかで、必ず催されよう。どこへ出しても、勝てる名馬。何も、功をあせることはない』
『うム。秋には、この無念を、雪がずには措かんよ』
『はははは。無念などと……あははは、そんなに、無念がらなくてもよいわさ。何か、人と、賭物でもかけたのか』