후리가나로 읽는 일본 고전
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りりょう
李陵・山月記・弟子・名人伝
中島 敦의 李陵・山月記・弟子・名人伝(りりょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 65,013자 · 129화면
陵は頭を横にふった。丈夫ふたたび辱めらるるあたわずと答えた。その言葉がひどく元気のなかったのは、衛律に聞こえることを惧れたためではない。
後五年、昭帝の始元六年の夏、このまま人に知られず北方に窮死すると思われた蘇武が偶然にも漢に帰れることになった。漢の天子が上林苑中で得た雁の足に蘇武の帛書がついていた云々というあの有名な話は、もちろん、蘇武の死を主張する単于を説破するためのでたらめである。十九年前蘇武に従って胡地に来た常恵という者が漢使に遭って蘇武の生存を知らせ、この嘘をもって武を救出すように教えたのであった。さっそく北海の上に使いが飛び、蘇武は単于の庭につれ出された。李陵の心はさすがに動揺した。ふたたび漢に戻れようと戻れまいと蘇武の偉大さに変わりはなく、したがって陵の心の笞たるに変わりはないに違いないが、しかし、天はやっぱり見ていたのだという考えが李陵をいたく打った。見ていないようでいて、やっぱり天は見ている。彼は粛然として懼れた。今でも、己の過去をけっして非なりとは思わないけれども、なおここに蘇武という男があって、無理ではなかったはずの己の過去をも恥ずかしく思わせることを堂々とやってのけ、しかも、その跡が今や天下に顕彰されることになったという事実は、なんとしても李陵にはこたえた。