후리가나로 읽는 일본 고전
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りりょう
李陵・山月記・弟子・名人伝
中島 敦의 李陵・山月記・弟子・名人伝(りりょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 65,013자 · 129화면
胸をかきむしられるような女々しい己の気持が羨望ではないかと、李陵は極度に惧れた。
別れに臨んで李陵は友のために宴を張った。いいたいことは山ほどあった。しかし結局それは、胡に降ったときの己の志が那辺にあったかということ。その志を行なう前に故国の一族が戮せられて、もはや帰るに由なくなった事情とに尽きる。それを言えば愚痴になってしまう。彼は一言もそれについてはいわなかった。ただ、宴酣にして堪えかねて立上がり、舞いかつ歌うた。
径万里兮度沙幕
為君将兮奮匈奴
路窮絶兮矢刃摧
士衆滅兮名已
老母已死雖欲報恩将安帰
歌っているうちに、声が顫え涙が頬を伝わった。女々しいぞと自ら叱りながら、どうしようもなかった。
蘇武は十九年ぶりで祖国に帰って行った。
司馬遷はその後も孜々として書き続けた。
この世に生きることをやめた彼は書中の人物としてのみ活きていた。現実の生活ではふたたび開かれることのなくなった彼の口が、魯仲連の舌端を借りてはじめて烈々と火を噴くのである。あるいは伍子胥となって己が眼を抉らしめ、あるいは藺相如となって秦王を叱し、あるいは太子丹となって泣いて荊軻を送った。