후리가나로 읽는 일본 고전
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りりょう
李陵・山月記・弟子・名人伝
中島 敦의 李陵・山月記・弟子・名人伝(りりょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 65,013자 · 129화면
楚の屈原の憂憤を叙して、そのまさに汨羅に身を投ぜんとして作るところの懐沙之賦を長々と引用したとき、司馬遷にはその賦がどうしても己自身の作品のごとき気がしてしかたがなかった。
稿を起こしてから十四年、腐刑の禍に遭ってから八年。都では巫蠱の獄が起こり戻太子の悲劇が行なわれていたころ、父子相伝のこの著述がだいたい最初の構想どおりの通史がひととおりでき上がった。これに増補改刪推敲を加えているうちにまた数年がたった。史記百三十巻、五十二万六千五百字が完成したのは、すでに武帝の崩御に近いころであった。
列伝第七十太史公自序の最後の筆を擱いたとき、司馬遷は几に凭ったまま惘然とした。深い溜息が腹の底から出た。目は庭前の槐樹の茂みに向かってしばらくはいたが、実は何ものをも見ていなかった。うつろな耳で、それでも彼は庭のどこからか聞こえてくる一匹の蝉の声に耳をすましているようにみえた。歓びがあるはずなのに気の抜けた漠然とした寂しさ、不安のほうが先に来た。
完成した著作を官に納め、父の墓前にその報告をするまではそれでもまだ気が張っていたが、それらが終わると急に酷い虚脱の状態が来た。