후리가나로 읽는 일본 고전
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もみノきはのこった
樅ノ木は残った
山本 周五郎
山本 周五郎의 樅ノ木は残った(もみノきはのこった)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 167,285자 · 330화면
「承知つかまつりました」
「もしまにあわなかったら」と云いかけ、兵部は「よし」と手を振り、大儀であったと云って、座を立った。
甲斐は本邸へ戻った。
――まにあわぬとはなんだ。
兵部のうろたえた言葉が気にかかった。ことによると仕置をしてしまったかもしれぬと云ったが、河野道円のことであろうか、河野父子三人は、料理人も共に、捕えられて押籠にされているという。老女鳥羽の手紙にはそう書いてあったし、富塚や大条もそう云っていた。押籠になっているものなら、まだ罪科が決定していないのだから、それ以上の仕置をするということはできないであろう。たしかに、いくら無謀でもそれはできない筈である。そこまで考えたとき、甲斐は突然、う、と喉で声を詰まらせた。
「万治のときの事があるぞ」と甲斐は呟いた。
万治三年の大変のとき、坂本、渡辺、畑、宮本の四人が暗殺された。無警告で、「上意討」という名目で、――甲斐は低く呻き声をあげた。
本邸へ戻った甲斐は、住居へはいるとすぐに、目付役と塩沢丹三郎の家へ使いをやった。時刻は午前一時をまわっていたが、目付役からは今村善太夫が来た。
甲斐は書院で善太夫に会い、河野父子と料理人の安否を訊いた。