후리가나로 읽는 일본 고전
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もみノきはのこった
樅ノ木は残った
山本 周五郎
山本 周五郎의 樅ノ木は残った(もみノきはのこった)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 167,285자 · 330화면
「あなたはどうなのですか」
「私は青根で話しあいました」
「それでやはり、あなたも甲斐が不審に思われるのですね」
「事実があるのです」と新左衛門は苦しげに云った。
彼はその事実を述べた。
一ノ関の領内にある金山の所属について、甲斐が、一ノ関に属す、と判定したこと。伊達領内の金山は、豊臣秀吉から「永代伊達家の専有」とすると約束され、徳川氏もそれを認めて課税さえもしない。兵部宗勝の所領は、宗家から分けられたものであるから、金山が伊達宗家に属するのは当然である。にもかかわらず、甲斐が強引に一ノ関に属すると判定したのは単に、兵部のふところへはいる手段とは信じがたいこと。また、涌谷と寺池(式部宗倫)との地境論でも、奥山大学から、一ノ関と岩沼(田村右京)の両後見に出された「六カ条」の申入れでも、甲斐はつねに一ノ関の利分になるように計らっているし、それについて、涌谷や松山にはなんの連絡もなく、却って離反する態度が強くなりつつあること、などを新左衛門は語った。
「これに類する、小さな事はほかにもあるのです」と彼は続けた、「私は船岡どのを信じたい、涌谷さまも松山どのもそうでしょうが、私は誰よりも船岡どのを信頼して来たし、いまでも、今後も、信じてゆきたいのです」