후리가나로 읽는 일본 고전
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もみノきはのこった
樅ノ木は残った
山本 周五郎
山本 周五郎의 樅ノ木は残った(もみノきはのこった)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 167,285자 · 330화면
島田や砂山や尾田たちが、野中の顔を見た。又五郎はかれらに頷いて、それがいいだろうと云った。石川はなお、そこに茫然と立っている宮本新八に振返って、おまえもいっしょに来いと云い、又五郎も新八に、そうしろと云った。自分は残る、「柿崎にひとこと話して」あとからすぐにゆく、と又五郎は云った。
おみやは兄の脇に坐ったまま、なにも云わずにうなだれており、新八は不決断に、「荷物を持って来ます」と云いながら、石川たち四人と出ていった。
「野中さまもいらしって下さい」とおみやが云った、「兄のことはわたくしが致します、ここはようございますから、どうぞみなさんといっしょにいらしって下さいまし」
「私は柿崎さんに話したいことがあるんです」
「いいえ、どうぞ」とおみやはかぶりを振った、「こんなことになったあとでは、兄も面目ないでしょうし、それに、いまなにを仰しゃっても、おとなしく聞く兄ではございませんわ」
又五郎は黙って頷いた。そこへ、石川兵庫介が戻って来た。戻って来た石川は、杉戸口で立停り、野中又五郎はそれには気づかずに、おみやに云った。
「私は柿崎さんが立ち直ってくれるものと思っていました、私たちは貧困のなかで知りあい、苦労して来たのです、この道場を開く資金や、経営が成り立つまでの金は、柿崎さんがまかなわれた、慥かに、それはそのとおり