후리가나로 읽는 일본 고전
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ウニデスちょうりゅうのかなた
橘外男ワンダーランド 幻想・伝奇小説篇
橘 外男
橘 外男의 橘外男ワンダーランド 幻想・伝奇小説篇(ウニデスちょうりゅうのかなた)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 247,361자 · 483화면
お年は若くても私共の太子殿下は、印度各王国中で一番英邁なお方として従前から隠れもない評判のお方でしたが、私が感じましたのは、そうした非常の際の太子殿下のお姿だったのです。お身の上が危ないと、今日明日にも危ないとその噂とりどりの最中でも、ふだんと少しのお変りもなく王宮内のいろいろな研究所の中でさも楽しそうに所員の研究報告なぞに耳を傾けておいでになるのです。私の勤めておりました太子図書館へも時々御見えになりましたが、穏やかな御様子で私たちまでにも御会釈になって、これがあの傲慢無礼な英国官吏を懲して王室の威厳を御保持になった方とも思われないくらい、女にもしたいほどのお優しさでした。そのお姿を眺めました時に、世が世ならばこういう空位を擁するお方としてではなく、かかる英邁剛毅なお方をこそ、我が王国の指導者と崇めたい気持で、私は胸が一杯だったのです。嬉しいに付け悲しいに付け、亡国の民の心ほど頼りない淋しいものはないのです」と、カパディア氏はこの長い物語の結末を結んだ。
私も机の上に頬杖を突きながら凝乎とカ氏の話に聞き惚れていたが、この時だけはさすがに亡国の民族の哀れさが聞いている私の胸にまでも滲透して、真正面にカ氏の顔を眺めているにも忍びぬ気がしたのであった。