일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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こぞうのゆめ

潤一郎ラビリンスV――少年の王国

谷崎 潤一郎

谷崎 潤一郎의 潤一郎ラビリンスV――少年の王国(こぞうのゆめ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 71,989자 · 144화면

아오조라 문고

貧乏な家の子供でも、沼倉共和国の紙幣さえ持って居れば、小遣いには不自由しなかった。始めは面白半分にやり出したようなものゝ、そう云う結果になって来たので、今ではみんなが大統領の善政(?)を謳歌して居る。

貝島が啓太郎から聞き取った処を綜合すると、大略以上のような事柄が推量された。それで、子供たちが彼等の市場で売捌いて居る物品は非常に廣い範囲に亙って居るらしく、その晩啓太郎が列挙したゞけでも二十幾種に及んで居た。即ち左記の通りである。―――

西洋紙、雑記帳、アルバム、絵ハガキ、フィルム、駄菓子、焼芋、西洋菓子、牛乳、ラムネ、果物一切、少年雑誌、お伽噺、絵の具、色鉛筆、玩具類、草履、下駄、扇子、メタル、蝦蟇口、ナイフ、萬年筆、

此のように多種類の物品が網羅されて居て、彼等の欲しいと思うものは、市場へ行けば殆ど用が足りるのであった。

啓太郎は先生の息子だからと云うので、沼倉から特別の庇護を受けて居る為めに、お札には常に不自由しなかった。―――多分沼倉は、貝島の家庭の様子を知って居て、啓太郎の窮乏を救ってやろうと云う義侠心もあったらしい。―――彼はいつでも懐に百萬圓くらい、大臣と同じ程度の資産を有して居た。