후리가나로 읽는 일본 고전
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らんがくことはじめ
蘭学事始
菊池 寛
菊池 寛의 蘭学事始(らんがくことはじめ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 15,575자 · 31화면
「腑分が! 腑分が!」
皆は、口々に欣びの声を出した。
淳庵、玄適、玄白など、オランダ流の医術に志すものにとっては、観臓は年来の宿願だった。が、その機会は容易に得られなかったのだ。
ことに、彼らは今日この頃、バブルから、身体内景の有様を新しく聞いていたので、腑分に対する宿望は、更に油が注がれたように燃えていた。
ことに、玄白は腑分ときくと、自分の心が飛揚するのを抑えることができなかった。彼は、ターヘルアナトミアを手にして以来、腑分の日を一日千秋の思いで待っていた。彼はターヘルアナトミアの絵図が、古人の諸説とことごとく違っているのを知っておった。彼は、それを実地に照して、一日も早く確めたかったのである。
一座の人々の顔は、欣びに輝いていた。
「それでは、今夜はただちに帰宅して休息いたし、明日早天に、山谷町出口の茶屋で待ち合わすことにいたそう」
淳庵は、座中を見回していった。一座は、すぐそれに同意した。
その時に、玄白の頭の中に、ふと良沢の顔が浮んだ。彼は、良沢がやはり観臓の希望の切なことを知っていた。一座の誰にも劣らないほど、切なのを知っていた。たとい、良沢がこの席にいあわさずとも、明日の一挙にもらすべき人でないことを感じていた。