후리가나로 읽는 일본 고전
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らんがくことはじめ
蘭学事始
菊池 寛
菊池 寛의 蘭学事始(らんがくことはじめ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 15,575자 · 31화면
彼は、さっき山谷町の茶屋で披露しようと思いながら、ついその時機を得なかった。
骨ヶ原の刑場に近づくと、街道に面した梟木の上に、刑死して間もないような老婆の首がかけられていた。その胴体が、今日腑分せられるのだと気がつくと、六人はちょっと不快な感じを懐かずにはおられなかった。
非人頭が、六人を刑場の入口にある与力詰所へ案内した。腑分の準備が整うまで、六人はそこで待たなければならぬのだった。
玄白は、今こそと思いながら、懐のターヘルアナトミアに手をかけようとした。
が、それと同時に、良沢が思い出したように、右手に持っていた風呂敷包みを解きながらいった。
「さよう! さよう! 各々方に御披露するものがござった。先年長崎へ参った折、求め帰って家蔵いたしおるオランダ解剖の書でござるが……」
そういいながら、彼は風呂敷包みの中から、取り出した一本を、皆の前に指し示した。
玄適が、好奇の目を輝かしながら、それを受け取った。五人の目が、一斉にそれに注がれた。が、玄白は一目見ると、自分の目を疑わずにはおられなかった。それは、自分が懐中しているターヘルアナトミアと、寸分違わぬ同版同刻の書であった。