후리가나로 읽는 일본 고전
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(七)平次女難
野村 胡堂
野村 胡堂의 銭形平次捕物控(七)平次女難(ぜにがたへいじとりものひかえ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 152,696자 · 310화면
もっとも、植村土佐守はこんな事が好きで好きでたまらなかったのです。
「浅はこの春亡くなりましたよ、旦那様」
お楽は恐る恐る坐り込みました。
「ホウ、それは愁傷であったな。――が、此店へ入ったとき、綺麗な娘が居たように思うが――あれは誰だ」
「浅の妹の菊でございます」
「その菊でよい、ここへ呼んでくれ。酌を申付ける。姉の浅よりも一段のきりょうじゃな」
「ヘエ――」
土佐守はもう盃を持っております。お菊は着換えをする暇もなく、ほんの心持化粧崩れを直して、土佐守の前へ押出されたのです。
「…………」
黙ってお辞儀をして、これだけが看板の大きな島田髷を傾げるように白い顔をそっとあげました。妙に人馴れた眼、少し綻びた唇、クネクネと肩で梶を取って、ニッと微笑したお菊は、椎茸髱と、古文真宝な顔を見馴れた土佐守の眼には、驚くべき魅力でした。
赤前垂は外しましたが、貧しい木綿物の単衣も、素足の可愛らしい踝も、人を恐れぬ野性的な眼差も、お大名の土佐守には、全く美の新領土です。
奥方は今を時めく老中、酒井左衛門尉の息女で、一も二もなく権門の威勢に押されている土佐守は、こんな野蛮で下品で、そのくせ滅法可愛らしい娘を、見たことも想像したこともありません。