후리가나로 읽는 일본 고전
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ずいひつ しんへいけ
随筆 新平家
吉川 英治
吉川 英治의 随筆 新平家(ずいひつ しんへいけ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 213,575자 · 424화면
太政入道といえば、いかにも彼らしい。
週刊朝日誌上の杉本氏の挿絵には、まだ入道浄海が現われないが、おそらく入道頭を幾つも描いてみては、苦吟しているに違いないと思っている。従来のかたき役たる悪入道を描くのなら易しいが、「新・平家物語」では、彼はさような入道でないことになっている。既成仏教の迷信を嫌い、気がよくて、情にもろく、しかも国際的な雄図も抱いているという坊さん頭である。画家も描きにくいことだろうと思う。
いったい、あのころの「出家」というのは何なのか。
平安朝歴史の群像は、出家の展列といってもいい。主要人物はみな出家してしまう。男女のべつもなくである。可惜な美人も、ややもすれば髪を下ろす。そして女院となり、禅尼となり、あんなに恋も自由な世に住みながら、色香を惜しみなく捨て去ること、余りにも、いさぎよい。
出家、遁世、入道、授戒、ことばは違うがみな同じことである。違うのは、人間各自の内容である。ひと口に入道といい、出家といっても、その思想や生活は、ひどく違っていた。
ほんとの求道や、山林幽谷に余生を托した修行者といったような沙門はごく少数であった。