후리가나로 읽는 일본 고전
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ずいひつ しんへいけ
随筆 新平家
吉川 英治
吉川 英治의 随筆 新平家(ずいひつ しんへいけ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 213,575자 · 424화면
飯盛山のお婆さんの話も半分は分からなかったが、この二古老の訛りはもっと純粋朴訥で分かりにくい。例えば遠すぎるが、揚子江の奥地を驢馬に乗って中華大陸の田舎に行くと、いぶせき道教の御堂と居酒屋などがあって、そこから南画によく描かれる田老田夫といったような半俗半仙的な老爺が出て来たりするが、いま現われた二古老がまさにそれで、おまけに、なんと、清太郎老の方は日露戦役の出征記念か何かであろう。特に、持ち出して来たらしい白檀骨の上海扇子を、胸のあたりへ、斜に持っている。
それが、いかにも、愛嬌があっていい。
暑くもないのに、時々、扇子をひらき、おもむろに、いにしえの郷土を語り、当時、ここは黒川と鶴沼川とが交錯して、奥州街道第一の船渡し場の難所だったということなどをいうらしいが、時々、平安朝末期と、戦国時代の上杉景勝などが、こんがらがって来る。
要するに、ある一年、金売り吉次が、この鶴沼川の渡しで、濁水に溺れ、あえなく死んだのを、弟の吉内、吉六が、ここに供養仏を建立して、冥福を祈ったということらしい。
上海扇子は、そこで、庭の片すみをさしながら「そのお仏像サ祠ったのが、ほれ、そこサある仏さんだちゅうことを、わしら子どものころからよくじじ様には聞かされていたもんでな」