후리가나로 읽는 일본 고전
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まおうものがたり
魔王物語
田中 貢太郎
田中 貢太郎의 魔王物語(まおうものがたり)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 11,506자 · 23화면
、第3水準1-94-30)にして引いてみると、それが平太郎に当った。
真黒な中に雨がしとしとと降っていた。平太郎は簑笠を着け、草鞋を穿いて大熊山の方へ向ったが、覆面させられたようで何も見えない。足を稲田の中へ踏み入れたり、荊棘を踏んだりして路がはかどらなかった。これには平太郎も困りぬいたが、引返しては卑怯だと云われるから、足探りに路を探って進んだ。
やがて大熊山の麓に辿り着いて険阻な石高路を登りはじめたが、其の困難は田畦の間の比ではなかった。しかし、何時何処で妖怪に出逢わないとも限らないと思っている平太郎の心は、非常に緊張しているためにさほど苦痛を感じなかった。彼はできるだけ心を沈静けて悠然として登って往った。
石高路がなだらかになって平坦な場所へ来た。平太郎はいよいよ千畳敷に来たから、妖怪が出るだろうと思いながら、其処を通り越してまた同じような石高路を登って往った。と、石塔らしい物にばったり往き当った。……三次殿の塚だなと思って彼は塔を撫で廻してみた。それはたしかに五輪の塔であった。塚の背後に天狗杉のあることを思い出した。彼はまた塚を斜に除けて背後の方へ往って手を拡げて探ってみた。