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あわもりものがたり
『たぬき汁』以後
佐藤 垢石
佐藤垢石『『たぬき汁』以後』。同一底本的分册已合并为一书。收入:泡盛物語、岩魚、烏恵寿毛、越後の闘牛、岡ふぐ談、香熊、熊狩名人、猿ヶ京、支那の狸汁、しゃもじ(杓子)、食指談、純情狸、食べもの、飛沙魚、鯰、入社試験、魔味洗心、老狸伝、わが童心、ミミズ酒と美女。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 118,470 字 · 244 页
それ以来、私は狸と貉を同一のものと考えるようになったのだが、私の老父が私の幼い頃、私らの子供に化けものばなしをするとき、貉の化け方は、甚だ大袈裟で雲つくばかりの大入道となり、人間の胆を潰すのを見て喜ぶ。しかし、狸の化け方は一体に小柄で、一つ目小僧のような少年となり、時に人間に正体を見破られて逃げ出すという茶目気分がある。と、聞かせていたので、私は幼いときから両者を別ものと思ってきたわけである。
を指して、狢と呼ぶ地方もある。曲亭馬琴の里見八犬伝では、犬山道節が足尾庚申山の、猫又を退治する条で、※(「豸+權のつくり」、第4水準2-89-10)をまみと称しているが、東京麻布の狸穴は、これをまみあな町と唱えている。してみると、われわれの先祖は、そそっかし屋揃いで、狸と※(「豸+權のつくり」、第4水準2-89-10)を兄弟か、従兄くらいにしか考えていなかったらしい。
動物学の方からいうと、狸は犬科に属しているけれど、※(「豸+權のつくり」、第4水準2-89-10)は貉や獺と同じに、鼬鼠科に属している。※(「豸+權のつくり」、第4水準2-89-10)は、本州、四国、九州など至るところに棲んでいて、体の長さは尾と共に六百三十ミリ内外。