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「もくせい」ごうのなぞ
中谷宇吉郎集 第六巻
中谷 宇吉郎
中谷宇吉郎『中谷宇吉郎集 第六巻』。同一底本的分册已合并为一书。收入:「もく星」号の謎、温泉2、海底の散歩、吉右衛門と神鳴、国際雪氷委員会のことなど、古代東洋への郷愁、身辺雑記、長岡と寺田、八戒に遭った話、亡び行く国土、牧野伸顕伯の思い出、湯川秀樹さんのこと、露伴先生と神仙道、私のふるさと、私の履歴書、ケリイさんのこと、コロラド通信。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 130,784 字 · 269 页
三つの言葉というのは、次の通りである。
第一は私がよく使う「科学は良識の精髄である」という言葉である。これは水害の科学的研究を論じた文章の中で、洪水の科学的研究といっても、微分方程式や精密測器を使うことではなく、日本の川の水の動きを合理的に、かつ自然に即して調べることであるという議論をした時に使ったのである。
第二は「日本の国は、まだ科学の知識を活用するところまでは行っていないので、せいぜいのところ科学者の智慧が役に立つことがあるくらいのところであろう」という言葉である。これは粉鉄鉱が冬期輸送中に凍結して困るので、その対策の研究を委嘱された時の話である。無蓋貨車に積んだ粉鉄鉱の上に乗って、粉鉄鉱と一緒に走ってみたら、ほとんど凍らないことが分った。要するに貨車をためるから凍るので、着いたらすぐおろせば何でもないのである。ところがこの対策の研究に、東京から大研究所の所長以下五、六名の先生たちが、室蘭までわざわざやってきたのだから驚いたのである。それで前の悪まれ口は、こういう問題の解決には「精密な器械はいらない。冬の北海道で無蓋貨車に一日乗ってみれば分ることである」