轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
しゅっけとそのでし
出家とその弟子
倉田 百三
「生命の川 第一巻第二号~第二巻第二号」1916(大正5)年11月16日~1917(大正6)年3月5日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 121,812 字 · 248 页
親鸞 はい少し風をひきましてな。もうほとんどよいのです。
同行二 どうぞお大切になされてくださいませ。
同行三 皆の者がいかほどおたより申しているか知れないのですから。
親鸞 はいようおっしゃってくださいます。(間。唯円をさし)この人は常陸から来ているのです。
唯円 私は常陸の大門村在の生まれでございます。
同行一 同じお国と聞けばなつかしゅうございます。もう長らく京にいられるのでございますか。
唯円 国を出てから十年になります。国には父が残っていますので恋しゅうございます。
親鸞 十五年前に私が常陸の国を行脚したおりに、雪に降りこめられてこの人の家に一夜の宿をお世話になったのです。それが縁となって、今ではこうして朝夕いっしょに暮らすようになりました。
同行二 因縁と申すものは不思議なものでございますな。
僧一 袖の振り合いも他生の縁とか申します。
僧二 こうして皆様と半日をいっしょに温かく話すのでも、縁なくば許される事ではありませんね。
僧三 一つの逢瀬でも、一つの別れでもなかなかつくろうとしてつくれるものではありませんね。人の世のかなしさ、うれしさは深い宿世の約束事でございます。