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なんごくたいへいき

南国太平記

直木 三十五

在线阅读直木 三十五《南国太平記(なんごくたいへいき)》,假名注音日语阅读。JLPT N2,点词查义。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 493,291 字 · 991 页

青空文庫

と、廊下へ出て、独り言のように云って、何っかへ行ってしまった。二人が

(調所様は、こっちの企みをお察しなさっておられるのではあるまいか)

と、胸をしめつけられてきた時、二三人の侍をつれて、調所が戻って来た。そして

「案内してやれ」

と、その後方からついて来ている女中に命じた。そして、自分は侍達と、何っかへ行ってしまった。

大きい眼鏡をかけて朱筆をもって、時々、机の上の算盤を弾きながら、分厚の帳面に何か記入していた調所が、筆を置いて

「袋持、別嬪じゃろうがな」

と、振向いた。袋持三五郎は、紺飛白の上に、黒袴をつけたままで

「何者でござりますか」

調所は、それに答えないで、机の向う側に坐っていた二人に

「〆て」

二人が、算盤をとって、指を当てた。

「一つ、鬱金二万三千二百八十五両也。一つ、砂糖、十一万飛んで九百三十六両――百城、異国方槍組へ、廃止に就いて御手当を渡せと、定便で、差紙を出したか、何うか、納戸方で聞いて参れ」

百城が立って行った。

「いろいろに、小細工をしよっていかん。薩摩隼人の極く悪いところじゃ。金に吝うて、小刀細工が上手で、すぐ徒党を作って――」