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なんごくたいへいき

南国太平記

直木 三十五

在线阅读直木 三十五《南国太平記(なんごくたいへいき)》,假名注音日语阅读。JLPT N2,点词查义。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 493,291 字 · 991 页

青空文庫

二人の主

と、深雪の胸を、冷たいもので、締めつけた。

(夢は、逆夢というから――)

と、思ったが、本当に、父が、斬られて死んでいるようにも、感じられた。

(そんな事のありませんように)

深雪は、蒲団の中で、一心に念じた。合掌している右手の指が痛かった。

(お由羅様は、やさしい人だのに――あのやさしい人を刺す――妾には、出来ない――でも、しなければ、お父さんに申訳が無いし、――一体、何うしたなら――)

深雪は、もう一度合掌した。

二人の主

斉彬の坐っている膝の前にも、その横にも、いろいろの型の、洋式銃が、転がっていた。斉彬は、分厚な反古紙綴りの、美濃版型の帳へ、何か書いていたが、暫く、それを書き続けてから

「お揃いだの」

と、いって、三人へ、振向いて、微笑した。名越は、村野、成瀬と共に、声が懸らぬので、平伏していたが、その声に、頭を上げた。

「お手を止めまして、申訳ござりませぬ。止むなき儀につきまして、言上致したく、幸い、国許より、この両名、有志一同に代って見えましたにより、参上致しましたるところ、拝謁仰せつけられ、忝なく存じ奉ります」

と、名越が、型の挨拶をした。斉彬は、そう、名越が挨拶をしている間、朱筆で、何かを、帳へ書き入れていたが、名越が、いい終ると