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なんごくたいへいき
南国太平記
直木 三十五
在线阅读直木 三十五《南国太平記(なんごくたいへいき)》,假名注音日语阅读。JLPT N2,点词查义。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 493,291 字 · 991 页
匕首に描く
「平、文句がよい――巽に見えたあの白雲は、雪か、煙か、オロシャ船、紅毛人のいうことにゃ、日本娘に乗りかけて――」
お高が、口三味線で、近頃流行の猥歌を唄い出した。平は、神妙に聞いていたが
(敵党には人物が多い。こんなことでは)
と、俯向いて、暗い心を、じっと、両腕で抱いていた。
匕首に描く
南玉のところは上り口の間と、その次の六畳と、それったけの住居であった。ただ幾鉢かの盆栽と、神棚と――それから、深雪が、明るく、光っていた。益満が
「退屈なら深雪、富士春のところへでも行くか」
「戯談を――碌なことを教えませんよ。富士春は――」
「その代り、お前のように、孔明字は玄徳が、蛙切りの名槍を持って、清正と一騎討ちをしたりはせん――」
「だって、あん師匠あ、辻便所じゃあ、ごわせんか。そんなところへお嬢さんが――」
「小父さん、辻便所って、何?」
「そうれ御覧なさい――だから、云わないこっちゃねえ。齢頃が、齢頃なんだから、こういうことは、すぐ感づきまさあ――辻便所ってのは、お嬢さん――」
南玉は、両手の人差指で、鼻を押上げ、小指で、口を大きく開いて
「ももんがあ」
「あら。ももんがあが、お厠から出ますの」