轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

がくもんのすすめ

学問のすすめ

福沢 諭吉

「学問のすすめ」1872(明治5)年2月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 87,080 字 · 170 页

青空文庫

などと、たいそうらしく言い触らし、すはといわば今にも討死せん勢いにて、ひととおりの者はこれに欺かるべき有様なれども、竊に一方より窺えば、はたして例の偽君子なり。

大名の家来によき役儀を勤むる者あれば、その家に銭のできるは何ゆえぞ。定まりたる家禄と定まりたる役料にて一銭の余財も入るべき理なし。しかるに出入差引きして余りあるははなはだ怪しむべし。いわゆる役得にもせよ、賄賂にもせよ、旦那の物をせしめたるに相違はあらず。そのもっともいちじるしきものを挙げて言えば、普請奉行が大工に割前を促し、会計の役人が出入りの町人より付け届けを取るがごときは、三百諸侯の家にほとんど定式の法のごとし。旦那のためには御馬前に討死さえせんと言いし忠臣義士が、その買物の棒先を切るとはあまり不都合ならずや。金箔付きの偽君子と言うべし。

あるいはまれに正直なる役人ありて賄賂の沙汰も聞こえざれば、前代未聞の名臣とて一藩中の評判なれども、その実はわずかに銭を盗まざるのみ。人に盗心なければとてさまで誉むべきことにあらず。ただ偽君子の群集するその中に十人並みの人が雑るゆえ、格別に目立つまでのことなり。