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がくもんのすすめ
学問のすすめ
福沢 諭吉
「学問のすすめ」1872(明治5)年2月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 87,080 字 · 170 页
明治七年一月一日の詞
これがためもと民間の読本たるべき学問のすすめの趣意を失いしは、初学の輩に対してはなはだ気の毒なれども、六編より後はまたもとの体裁に復り、もっぱら解しやすきを主として初学の便利に供しさらに難文を用いることなかるべきがゆえに、看官この二冊をもって全部の難易を評するなかれ。
明治七年一月一日の詞
わが輩今日慶応義塾にありて明治七年一月一日に逢えり。この年号はわが国独立の年号なり、この塾はわが社中独立の塾なり。独立の塾に居て独立の新年に逢うを得るはまた悦ばしからずや。けだしこれを得て悦ぶべきものは、これを失えば悲しみとなるべし。ゆえに今日悦ぶの時において他日悲しむの時あるを忘るべからず。
古来わが国治乱の沿革により政府はしばしば改まりたれども、今日に至るまで国の独立を失わざりし所以は、国民鎖国の風習に安んじ、治乱興廃、外国に関することなかりしをもってなり。外国に関係あらざれば、治も一国内の治なり、乱も一国内の乱なり、またこの治乱を経て失わざりし独立もただ一国内の独立にて、いまだ他に対して鋒を争いしものにあらず。これを譬えば、小児の家内に育せられていまだ外人に接せざる者のごとし。