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ぞくほうしこう
差別の根源を考える
喜田 貞吉
喜田貞吉『差別の根源を考える』。同一底本的分册已合并为一书。收入:俗法師考、融和促進、融和問題に関する歴史的考察。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 147,985 字 · 289 页
しかもその落伍者は、かのヒジリ・梓神子・猿引・傀儡師・目明し・番太・鉢屋などとして、ありがたからぬ家筋を子孫に遺したものも少くなかったであろう。そしてその屠殺業に従事したものは、いわゆるエタの徒となったのもあったであろう。『雑事記』文明十一年五月五日の条に見える山村知行芝屋の唱門は、おそらくは後世の柴屋の夙となったものと解せられる。大和各所の夙部落の中には、この類のものがけだし多かろうと思われる。否、各地の夙部落は、『雑事記』の当時には唱門の名の下に概括せられていたのであったかもしれぬ。しかも後には唱門の名はまったく失われて、わずかにサガリの徒を呼んでエタ・シュク・ショウモンの語があるにすぎぬこととなってしまった。しかしながら当時の唱門の子孫が、必ずしもことごとく後のいわゆるサガリの徒でないのと同じように、後のいわゆるサガリの徒は、また新たに他の社会の落伍者を少からず収容したもので、必ずしもことごとく当時の唱門の子孫でないことは言うまでもない。なお、エタのことについては、さきに「特殊部落研究号」に述べた以外、さらにその後の研究によって、大いに増補してみたいと思っている。