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ぞくほうしこう
差別の根源を考える
喜田 貞吉
喜田貞吉『差別の根源を考える』。同一底本的分册已合并为一书。收入:俗法師考、融和促進、融和問題に関する歴史的考察。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 147,985 字 · 289 页
とある。雑色は江戸時代になっても京に存して、京内の警戒に任じ、神事その他の護衛に立った警吏の一種であったが、その雑色の中に散所雑色と呼ばれるものがあったものとみえる。そしてそれが平安朝頃から桂辺に多く居たものであった。後世に至ってもその付近の西梅津や鶏冠井に産所がいたというのは、あるいはこの古い流れを伝えたものであったのかもしれぬ。
散所雑色の名称について考え合わすべきものは、『小右記』にみゆる散所随身の語である。
同書長和二年正月四日条に、
将監保信云、中将朝臣(雅通)消息云、白馬※近衛、称二散所随身一、不レ勤二其事一、前例不レ然之事也随レ報下行者。答云、称二散所一何処哉。申云、左府及大将随身也。仰云、至二于家随身早可レ令二勤仕一。抑左相府随身如何。云、中将云、申二事由一可レ令レ勤者。
とある。『小右記』は長和の当時大納言兼右近衛大将であった藤原実季の日記で、その長和二年は前引『高野参詣記』の永承よりも三十六年前であれば、これこそ管見に上った最古の散所といってよい。しかしこの散所随身とは、はたしていわゆるサンジョの義か否か、多少考慮を要するところがあるから、しばらく後段の研究に保留しておく。