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ぞくほうしこう

差別の根源を考える

喜田 貞吉

喜田貞吉『差別の根源を考える』。同一底本的分册已合并为一书。收入:俗法師考、融和促進、融和問題に関する歴史的考察。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 147,985 字 · 289 页

青空文庫

4 室町時代以前のサンジョ(下)

また錦所経には、『江家次第』に散所衛士というのがある趣にみえているが、いまだ本書からこれを見出だすの暇がないから、これまたしばらく保留しておく。(『民族と歴史』第四巻第三号〈俗法師考の六〉=一九二〇年九月)

4 室町時代以前のサンジョ(下)

散所が社寺諸儀式の行列に加わったことは、前引『成恩寺殿御記』応永六年の相国寺大塔供養の際の、散所雑色の名でも知ることができるが、すでに鎌倉時代においても散所参加の記録がある。『光台院御室伝』建永元年十月二十六日御受戒の行列を書いた中に、

殿上人廿人、房官九人、非職五人、有職十六人、中童子八人、侍六人、

とあって、最後に、

御童子卅人(牛、真珠、千王、  、乙王、伊王、四郎、七郎、禅師丸、太郎丸、十八人、次郎丸、鶴丸、散所、)

とみえている。ここに散所とあるのは人名ではなくて、散所の一人がいわゆる御童子三十人中に加わっていたものか、それとも右にみえる人名が十二人で、それに名前を省略した十八人なるものを加えて三十人となるから、それらの御童子三十人が散所だとの意味であるか。もし後説の如くならば、前にいわゆる散所雑色というのと同じく、散所童子ともいうものであって、それが行列に加わって警衛の任に当たっていたものかもしれないが、なおこれは再考を要するのものとしてしばらく保留したい。