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ぞくほうしこう

差別の根源を考える

喜田 貞吉

喜田貞吉『差別の根源を考える』。同一底本的分册已合并为一书。收入:俗法師考、融和促進、融和問題に関する歴史的考察。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 147,985 字 · 289 页

青空文庫

融和促進

1 改善と解放

この小冊子はいかにして融和を促進すべきかということを主として説述したもので、いわゆる特殊部落民なるものは、決して普通部落民と筋の違ったものではなく、ただ昔の落伍者のある者が、その択んだ職業によって、当時の社会の迷信と、階級的意識の犠牲となったにほかならぬということを述べたに止どまり、私の特に宣伝したいと思うところの、歴史的の説明にはあまり多く及ぶことができませんでした。よって私はそのうちに、別に「いわゆる特殊部落の由来」とでもいう小冊子を発行してもらって、本書第六章に述べたところをさらに敷衍してみたいと思っております。本書をみて下さった方々は、必ずその書をも読んで下さることを、今から希望しておきます。

大正十四年十二月二十五日

喜田貞吉識

1 改善と解放

融和とは何ぞや。もと別々になっていたものが、すっかり融け合って、まったく一つのものになってしまうことです。融和促進とは何ぞや。その融和を催促して、早く実現せしめようとすることです。わが国には今に至ってなお世間の多くの人々が、ある一部の人々を差別して、あれは特殊部落だ、特殊部落民だなどといって、これを排斥する場合がないでもありません。