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ぞくほうしこう
差別の根源を考える
喜田 貞吉
喜田貞吉『差別の根源を考える』。同一底本的分册已合并为一书。收入:俗法師考、融和促進、融和問題に関する歴史的考察。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 147,985 字 · 289 页
を忘れてはなりません。そしてこの後の者は、有産無産に論なく、人格教養の如何を問わず、いわゆる部落民全体に対して負わされた、もっとも重大な首枷であります。今のいわゆる部落民に無産者が特に多いということの如きも、よくその由来に遡って考えたならば、主としてこの重い首枷をはめられているところに、重大なる原因のあることが知られるのであります。前に述べた通り、これらの人々は不条理にも住居の自由と職業の自由とを束縛せられているのであります。やむをえず限られたる部落内に、限られたる職業を執っているのであります。したがって有為の士が世間に出て働こうとしましても、為に十分その手腕を伸ばすの余地がないのであります。同一の努力に対しても、しばしば同一の報いを得ることができないのであります。のみならず、これに対する精神上の不平不満は、自然と自暴自棄に陥らしめ、心ならずも低級なる娯楽に心淋しい慰安を求めて、その日その日を送っているという場合も少からぬのであります。かくの如くにして無産者たらざらんとするも、どうしてそれが得られましょう。ここにおいてか目下の最大の急務とするところは、まずもって特殊部落という差別待遇の重い首枷を除かなければなりませぬ。