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ぞくほうしこう
差別の根源を考える
喜田 貞吉
喜田貞吉『差別の根源を考える』。同一底本的分册已合并为一书。收入:俗法師考、融和促進、融和問題に関する歴史的考察。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 147,985 字 · 289 页
声聞師考
1 唱門師に関する先輩の研究
という一節があった。これは坊主の語の正しい用い方に従わしめたものであるが、しかもその裏面には、当時すでに坊主ならぬものが、猥りに坊主と称していたことを示しているのである。
坊主の称がますます坊主ならぬ者に濫用せられるようになっては、自ずからその語が賤しくなる。はては特殊の賤業者にまで多く用いられることになる。殿中にあって将軍大名の雑役に服するものも、遊里にあって嫖客の興を助くるものも、みな坊主をもって呼ばれることとなる。ここに至っては真の坊主のみでなく、坊主ならぬただの僧侶達までも、坊主の尊称をもって呼ばれるのを忌がることとなる。その代りにその賤しい意味となった坊主の語は、さらに進んで賤者を侮蔑する場合に用いられることとなり、ついには一坊住職たる真の坊主はもとより、ただの僧侶を呼ぶにも坊主の語を避けるような現勢となってしまった。(『民族と歴史』第三巻第五号〈俗法師考余編〉=一九二〇年四月)
声聞師考
1 唱門師に関する先輩の研究
わが往代の世態を観察すべく、俗法師のことを研究するに当たって、まず第一に注意に上るべきものはいわゆるショーモンジであらねばならぬ。