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ぞくほうしこう
差別の根源を考える
喜田 貞吉
喜田貞吉『差別の根源を考える』。同一底本的分册已合并为一书。收入:俗法師考、融和促進、融和問題に関する歴史的考察。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 147,985 字 · 289 页
14 弁妄
しかし間もなく幕府瓦解のために、そのままになりましたが、明治新政府に至って、その解放がしばしば識者間の問題となり、明治四年八月二十八日に至って、かの有名なる太政官布告となって、身分職業その他のすべて平民と異なるなきことが宣言せられたのであります。
爾来約六十年、国家はこれを解放しても、世間が事実上その解放を肯んぜず、今に至ってなお時々問題を起すことのあるのは、なんという不合理なことでありましょう。すべからく世人はよくその歴史を考えて、すみやかに融和の実を挙げなくてはなりません。
14 弁妄
以上簡単に述べましたところで、いわゆる特殊部落なるものが、いかなる事情から発生し、いかなる沿革を経て、後世の如くはなはだしく差別されることになったかということについては、十分諒解を得たことと信じます。「融和促進」においても述べておきました通り、真に世間の人々がことごとくこの歴史を十分諒解してくれましたならば、心から、底から、融け合って、なんらの差別観念のなくなるべきことは、火を見るよりも明らかなことだと確信しているのであります。しかるに世間にはなお私の研究に疑いを挟んで、喜田は歴史事実をごまかして、融和宣伝の道具に使っているのだとか、喜田の甘言に瞞着されるななどと公言し、彼らは本来筋の違うもので、容易に融和すべきもので