轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
しんたからじま
新宝島
江戸川 乱歩
「少年倶楽部」大日本雄弁会講談社、1940(昭和15)年4月~1941(昭和16)年3月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 99,590 字 · 197 页
まず大いそぎで食事をすませ、一郎君は猟銃を肩にかけ、弾丸も十分用意しました。哲雄君は銃がうてないので、武器としてはジャック・ナイフと、木の枝でつくったステッキを持ち、ポケットに麻縄の丸めたのと磁石を入れることを忘れませんでした。お供はいうまでもなく、猟犬のポパイです。ポパイは保君の匂をよく覚えているでしょうから、こういう場合には、たいへん役に立つわけです。
少年二人犬一匹の捜索隊は、やがて森の奥深く入って行きました。小川のへんまでは、いつも水をくみに来る道なので、わけなく進みましたが、そこから先は、まったく道もないしげみの中、どの方角へ行けばよいのか、まるで見当もつきません。
「保クーン!」
二人は声をそろえて、何度も呼んで見ましたが、むろん答のあろうはずもありません。
すると、ポパイが何を感じたのか、一方のしげみの中へグングンと進んで行きます。
「オヤ、ポパイの奴、保君の匂をかぎつけたのかも知れないぜ」
「ウン、そうだね、ついて行って見よう」
二人は両方からおおいかぶさって来る木の枝をわけながら、犬のあとについて進みました。
ポパイはところどころで立ちどまって、しきりと地面をかぎながら、だんだん森の奥へ入って行きます。