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しんたからじま
新宝島
江戸川 乱歩
「少年倶楽部」大日本雄弁会講談社、1940(昭和15)年4月~1941(昭和16)年3月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 99,590 字 · 197 页
凱旋の日こそ
最後には、まだ世界中のどんな少年も味わったことのない大幸福をさずけて下さったのです。夢かと思っていた黄金国が見つかったばかりか、その国の大切な客となって、土人達にあがめうやまわれる身の上となったのです。
凱旋の日こそ
それからの三少年には、ただうれしいこと、たのしい事がつづくばかりでした。少年たちの黄金国での愉快なくらしを、くわしく書けば、それだけでも一冊の本が出来るくらいです。でも、三少年の冐険の物語はここで終ったのですから、それから後の出来事は、ごくかいつまんで記しておくにとどめましょう。
それが、三人にとってどんなに得意な、楽しい日々であったかは、読者諸君のゆたかな想像力で、十分想像して下さい。みなさんが、どれほどすばらしい想像をめぐらされても、おそらく、すばらしすぎるなんていう事はないだろうと思います。
少年たちは、その日から三日ばかりの間、黄金国のいろいろなものを見てまわるのに費しました。例の白髭の老人が、親切な案内者となって、あちらこちらと見せてくれたのです。
まず第一に、石の宮殿の中を見物しましたが、そのりっぱなことは、これが野蛮人も同様なこの国の土人達の手で出来たのかと疑われるほどで、中にも彫刻のならべてある部屋などは、そのきらびやかなこと、筆にも言葉にもつくせないくらいでした。