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しんたからじま
新宝島
江戸川 乱歩
「少年倶楽部」大日本雄弁会講談社、1940(昭和15)年4月~1941(昭和16)年3月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 99,590 字 · 197 页
というように、先に立って歩きはじめました。少年たちもそのあとにつづきます。十幾人の土人たちは、見なれぬ服装の少年を物めずらしそうに、ジロジロながめながら、三人のまわりをとりまくようにして、歩くのです。そうして歩いている間中、あの美しい風鈴のような音色が、たえず三人の耳をたのしませました。
やがて、一同は白い広場を歩きつくし、高い石段をのぼりつめて、いよいよ石の宮殿の中に入って行きました。想像した通り、その中には大小さまざまの石の部屋がならんでいて、その間に広い石の廊下がつづいているのです。
一同は建物の入口で、やはり黄金の鎧を着た番兵らしい土人の敬礼を受け、長い廊下をいくつもまがって、奥まった一室へ入って行きましたが、その部屋に一歩ふみ入るやいなや、少年たちは又しても、アッと驚きの声を立てないではいられませんでした。
そこは畳にして百畳もしけそうな大広間ですが、その天井から床から四方の壁まで、すっかりキラキラ光る黄金の薄板ではりつめてあるではありませんか。天井の一部に光線をとる穴があけてあって、そこからさしこむ光が、壁や床の黄金に照りはえ、目もくらむばかりの美しさです。