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にほんせいしんしけんきゅう

日本精神史研究

和辻 哲郎

推古時代における仏教受容の仕方について「思想」1922(大正11)年7月<br>仏像の相好についての一考察「思想」1922(大正11)年5月<br>『万葉集』の歌と『古今集』の歌との相違について「思想」1922(大正11)年8月<br>お伽噺としての『竹取物語』「思想」1922(大正11)年11月<br>『枕草紙』について「思想」1922(大正11)年9月<br>『枕草紙』の原典批評についての提案「思想」1922(大正11)年9月<br>『源氏物語』について「思想」1922(大正11)年12月<br>「もののあはれ」について「思想」1922(大正11)年10月<br>歌舞伎劇についての一考察「思想」1922(大正11)年4月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 208,277 字 · 415 页

青空文庫

、第3水準1-90-1)八尺五寸、六十一歳以上及び残疾者――その半額、十六歳以上二十歳以下のいわゆる中男――その四分の一である。前に例示した卜部一家十六人の内には、正丁二人、中男二人であるから、この一家が一年に収むべき調は、絹※(「糸+施のつくり」、第3水準1-90-1)約二丈一尺である。が、もしこの一家が百本の桑を植え、十三歳以上の女七人の手によって養蚕し糸を紡ぎ織を織ったならば、年の絹布産額は恐らくこの数倍に達するであろう。のみならず調はこの絹布に限らない。まゆから当然取れる真綿は、二斤半(一斤今の百八十目)をもって絹に代えることができる。なおまた海岸地方においては、塩三斗、鰒十八斤、かつお三十五斤、烏賊三十斤、紫のり四十八斤、あらめ二百六十斤等をもって調とすることができる。これもまた副業の年産額に比して高率とは言えぬであろう。

なお租調のほかに「庸」と呼ばれる租税がある。正丁一人につき年十日の労働を課するのである。農閑の時に課せられるとすれば、これもさほど重大な負担とは言えない。もし十日の労働を避けようと欲すれば、彼は調と同額の物資を納めればよい。