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にほんせいしんしけんきゅう
日本精神史研究
和辻 哲郎
推古時代における仏教受容の仕方について「思想」1922(大正11)年7月<br>仏像の相好についての一考察「思想」1922(大正11)年5月<br>『万葉集』の歌と『古今集』の歌との相違について「思想」1922(大正11)年8月<br>お伽噺としての『竹取物語』「思想」1922(大正11)年11月<br>『枕草紙』について「思想」1922(大正11)年9月<br>『枕草紙』の原典批評についての提案「思想」1922(大正11)年9月<br>『源氏物語』について「思想」1922(大正11)年12月<br>「もののあはれ」について「思想」1922(大正11)年10月<br>歌舞伎劇についての一考察「思想」1922(大正11)年4月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 208,277 字 · 415 页
パヴローヴァの芸は見るたびごとに味の深まって行くのを感じさせたが、しかし結局最初の印象の通りに、舞踊小品と呼ばれるものがこの芸術の本質を示したものであることを知った。ここにその二、三の踊りについて、やや詳しい印象を記してみたいと思う。
自分は最初パヴローヴァの『バッカナール』を見て、深い恍惚を感じた。しかしその形式を特性づけてみろと言われれば、ただディオニュソス的であるというほかに答えを知らなかった。そこで自分は、どうにかしてこのディオニュソス的なものの、流動し奔湧する形を捕捉したいと思った。二度目に見た時には前よりもさらに強い印象をうけて、日常の生活の静かな心の落ちつきが全然覆されるのを感じた。心があえぎながら、あの、留まることなく流れ行く形を追った。その夜は遅くまで眠れなかった。が、依然としてその形は自分にとって漠然たるものであった。三度目に四階の壁側から見おろした時、ややその形を捕えた気持ちになれた。しかしそれはまだ有機的な全体として、自分のうけた感動を隅々まで充たすことはできない。
半裸の男と女とが、並んで、肩をそろえて、手をうしろで組み合わせて、前かがみになって、そろえた足を高く踏み上げつつ、急速に躍進して来る。