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にほんせいしんしけんきゅう
日本精神史研究
和辻 哲郎
推古時代における仏教受容の仕方について「思想」1922(大正11)年7月<br>仏像の相好についての一考察「思想」1922(大正11)年5月<br>『万葉集』の歌と『古今集』の歌との相違について「思想」1922(大正11)年8月<br>お伽噺としての『竹取物語』「思想」1922(大正11)年11月<br>『枕草紙』について「思想」1922(大正11)年9月<br>『枕草紙』の原典批評についての提案「思想」1922(大正11)年9月<br>『源氏物語』について「思想」1922(大正11)年12月<br>「もののあはれ」について「思想」1922(大正11)年10月<br>歌舞伎劇についての一考察「思想」1922(大正11)年4月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 208,277 字 · 415 页
(この点から見れば爪先で立つような踊り方を直ちに不自然として斥けることはできぬ。しかしまた爪先の利用はこの踊りにおいて極点に達する。これ以上に出る余地はない。)この直線にささえられた上身が、最初は左右へ伸べ開いた両腕の繊美なうねりと頸のかすかな傾け方とで曲線を描いている。やがて静かに上体が婉曲して、倒れそうな形になる。胸は反り、頸は斜めうしろへ曲げられて、片頬が上面になる。(これを白鳥の苦痛の表情として見れば、踊りとしては不純なものになるが、我々はただこれを曲線的な運動において現わされる旋律とのみ見ることができる。)倒れそうな形はまたもとへ帰るが、再びまた曲がり方が高まって行って、倒れそうになる。三度目にはついに倒れる。右の足を前に出し、上身と両腕とをその上に伏せて。その場所は、舞台の左奥の隅から右前の隅へ引いた対角線の、出口から見てちょうど三分の一ぐらいのところである。ここで第一段が終わる。
起き上がってまた初めのように両腕を繊美にうねらせながら泳ぐ。動いて行く輪が前よりも広い。上身も初めよりは多く曲がりくねる。また幾度か倒れそうになる。ついに倒れる。