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とうきょうじんのだらくじだい

東京人の堕落時代

杉山 萠円

「九州日報」1925(大正14)年1~5月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 123,226 字 · 247 页

青空文庫

午前、午後、夜間と引き続いて教授をしたところなぞは殊にそうであった。

そうした学校の付近の飲食店やミルクホール、カフェーなぞは不良学生の巣窟となった。午前中から来る学生は、放課後そんな処に居残って、午後に来る少年を待ち受ける。夜間に来る不良生徒は、早くから来て飲み喰いをしながら、純良な美しい少年を引っかけようと試みる……といった風で、どちらにしてもいい事は一つもなかった事も原因している。

そうしたさなかの事とて、学校当局はもとより、父兄側の取締の不充分であった事も勿論であった。

このような一時間に合わせの授業が、校舎の都合や教師の不足等のため、授業開始や放課の時間を改めたり、又は場所を換えたりするのは止むを得なかった。

そのために生徒は何度も面喰らわせられた。うっかりすると真面目な生徒にでさえも、この頃の課業はいい加減なものだという感じを抱かせた。

一方、父兄も共に、子女が「今日は学校は午後です」とか、「今日は午前です」とか、「学校がかわったから」とか、「一時休みです」とかいうので、かなり間誤付かせられた。

このような事実は、なまけものの生徒にとって、この上もない有り難い口実であった。