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とうきょうじんのだらくじだい

東京人の堕落時代

杉山 萠円

「九州日報」1925(大正14)年1~5月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 123,226 字 · 247 页

青空文庫

連れにはぐれた少女

家庭でもあとはあとの事として、金を遣らないわけに行かぬ。

そもそもの原因は、その被害少年の心得違いである事無論であるが、活動を見に遣る家庭でもよほど注意せねばならぬ。

連れにはぐれた少女

連れにはぐれた少女もよくこの手でやられる。

「僕は少年団の者ですが、あなたのお連れがあそこで待っておいでです」

なぞと云いながら、つまらない徽章を出して見せる。

「まあ、有難う御座います」

と感謝して随いて来る少女を、うまく不良事務所へ連れ込むのであるが、少女の場合は少年のと違って、第一に着物に眼をつける。その次が手紙である。

「こちらが今から二時間以内に電話をかけなければ妾は汚されます。

午後何時    何子より」

以前では、そんな手紙を書かせて金を受け取りながらも、その少女を傷物にして返したものだそうだが、今はそうでもないという。不良の仕事が文化的になった事はこのようなところからも覗われる。

同時に彼等のプライドも高くなったし、要求の金高も多額になった。やり口もこれに随って冴えて来たという。

こんな風に発達しておったら、米国式の黒手が出来るのも遠くあるまい。

「他人の親切を無暗に受けるな。