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とうきょうじんのだらくじだい
東京人の堕落時代
杉山 萠円
「九州日報」1925(大正14)年1~5月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 123,226 字 · 247 页
持てる一高と帝大生
或は小学生時代から持って来た習慣ではあるまいかと思われる節がある。
というのは、或る立派な家庭のお嬢様が、優等の成績で入学しながら、何故か学校に来ない。その両親から沢山の寄付が学校にしてある関係から、学校側でも心配して、内密に欠席の理由を調べて見ると、そのお嬢さんと同性愛に落ちている生徒が、不成績で入学していないからであることがわかった。
そんな例がある一方に、上級生の堕落やおのろけや、落し文が、下級生を刺戟しているのではあるまいかと考えられる廉もあるから、いっその事、同級生ばかりを一室に入れて成績を見てはどうかという意見が教員間に持ち上っている……云々。
この話だけでも、東京の女性の積極化傾向が如何に急激であるかが、充分に裏書されている。
持てる一高と帝大生
麹町の某署の刑事は、こんな事を記者に話した。
「東京の女学生の好き嫌いは大抵きまっています。明治や慶応の生徒はニヤケているからダメ、早稲田は豪傑ぶるからイヤ。一高と帝大が一番サッパリしていて、性格が純だからつき合いいいと云います。それから、そんな学生の中でも一番好かれるのは運動家で、その次が音楽の上手、演説、文章、絵の上手はその又次だそうです。