轻松读懂日语经典作品
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くるいだこ
狂い凧
梅崎 春生
「群像」講談社、1963(昭和38)年1月~5月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 111,430 字 · 226 页
「だんだん重くなりますねえ」
やがてつき上った餅が縁側に運ばれて来る。新しいゴザの上で、引きちぎって粉をまぶし、丸餅をこしらえる。関東のように平べったくして庖丁を入れ、四角なのをつくることはしない。すべて丸餅で、それをこさえるのが女子供の役目になっていた。その丸餅をつくるのは、栄介よりも城介の方がはるかに早かった。栄介が不器用だったわけではない。城介のつくり方が乱暴だったからである。栄介のは形がそろっているのに反し、城介の作品は大きかったり小さかったり、厚さも形も不揃いであった。どちらかと言うと母親は、栄介の方に味方した。
「何だね。も少し丁寧につくったらどうだね。栄介を見習いなさい」
すると城介はしゅんとなり、栄介は得意になって、ますます丹念に手を働かせた。しかし父親の兄の幸太郎が来ると、城介の方をほめた。
「うん。男の子は活溌につくった方がええ。どうせ口に入れば、とろけるものだ。形なんぞどうでもかまわん」
幸太郎はその頃も、つき立ての粟餅に似たふくらみを、首の根っこにぶら下げていた。福次郎は痩せて筋肉質だったが、幸太郎は小肥りにふとっている。彼は福次郎の家にやって来ても、餅つきの手伝いをすることは絶対になかった。