轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

ちくはくき

竹柏記

山本 周五郎

「労働文化」労働文化社、1951(昭和26)年10月~1952(昭和27)年3月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 45,798 字 · 91 页

青空文庫

と鉄馬が云った。

「――本当にそう信じているなら、どうして此処で弁明をしたんだ、世間がどんなことを云おうと、われわれは高安を知っているし、高安を信じている、それなのにどうして、高安をよく知らない世評を棄てておいて、われわれだけにこんな弁明をしたんだ、どうしてだ、なにかそうする必要があったのか」

「――そうだ」孝之助はどきっとして、頭を垂れた、「――そうだった……おれの誤りだ、どうしてこんな弁明などする気になったのか」

「それはわたくしのためです」

杉乃が鉄馬に向って云った。

「親類の方がたにも迷惑がかかると思いましたので、理由があったら聞かせて下さるようにと、わたくしから願ったのでございます」

「するとおまえには高安が信じられなかったのだな」

鉄馬の眼は怒りのためにぎらぎら光った。彼は初めから、話頭をそこへもってくるつもりだったらしい。この集まりが杉乃から出たこと、孝之助がそれにひきずられて、したくない弁明をしたのだ、ということを察し、抑えていた(妹に対する)怒りがいっぺんに出たようである。

「嫁にいってあしかけ三年、いまだに良人が信じられないのか、こんなことで良人に弁明を求めるような者は人の妻ではない。