轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
わらうあくま
笑う悪魔
野村 胡堂
「ロック」筑波書林、1948(昭和23)年12月~1949(昭和24)年5月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 27,687 字 · 55 页
盛宴の果
早坂勇はガチャリと電話を切りました。
「おいおい、勇、俺に編輯をさせる気か」
満十は赤い鼻を突出しました。
「済まないが、ちょいと繋いでくれ、整理部長がもう帰って来る筈だ、不自由はさせない」
「弱ったなア、俺はまだ飲み足りないんだ」
「一本取って嘗め乍らやってくれ、出がけにガード下の光ちゃんに出前を頼んで置くよ宜いか、満十」
早坂勇は外套を引っかけると、洒落れた鳥打帽を、頭の上の釘から取りました。
「何が始まったんだ、一体」
「兄貴の大事よ、うまく行くとこいつは大特種だ、頼んだぜ満十」
早坂勇は、木枯吹く街へ、鉄砲玉のように飛出してしまったのです。
盛宴の果
話は少し戻ります。
熊谷合名会社の社長熊谷三郎兵衛は、その夜番町の自宅に、五十八回目の誕生を祝う、極めて豪華な――が小規模の宴を開いて居りました。
それは昭和初年のある冬の夜のこと。
食堂を開いたのは七時少し前、工夫を凝らした数々の余興は、面白くないわけでは無かったのですが、その為に食事の時間が遅れて、三十人余りのお客様は、すっかり神経質になったのも無理のないことです。
屋敷の宏大さ、惜し気なく灯した飾電燈の光に、ペルシャ絨毯の深紅は反映して、ズラリと掲げたフランス近代の巨匠達の傑作群に感歎した来賓達は、食堂に入って今度は、銀器と飾り花と、後から後からと運ばれ