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エタにたいするあっぱくのえんかく
被差別部落とは何か
喜田 貞吉
喜田貞吉『被差別部落とは何か』。同一底本的分册已合并为一书。收入:エタに対する圧迫の沿革、特殊部落の成立沿革を略叙してその解放に及ぶ、特殊部落の人口増殖、特殊部落の言語、特殊部落と通婚問題、特殊部落と寺院、特殊部落と細民部落・密集部落、沙門と屠児、来り人の地位と職業、遠州地方の足洗、エタと非人と普通人、エタ源流考、「特殊部落研究号」発行の辞、「特殊部落」と云う名称について、『切支丹と旧エタ』について、「エタ」名義考、編輯雑感。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 133,169 字 · 267 页
その捨てられた産所へ浮浪民が来て住み付いて、その村落の付近におり、村人の為に人の厭がるような用を足す。これが産所という賤民の起りであろうと、こういう説がこれまで行われております。本居内遠翁の「賤者考」や、「近江輿地誌略」などの説、こうであったと記憶しております。しかし私は別の考えを持っております。今も越中のトウナイという部落民は、産婆代りに取上げを行うそうでありますが、「周遊奇談」には、出雲美保関では産婦がそこから二十町ばかりも離れたハチヤの部落へ行って、そこでお産をする例であって、そうすれば決して難産ということがないとあります。ハチヤとはまた一種の特殊民で、やはり竹細工をしたり、万歳などの遊芸をする仲間じゃそうであります。特殊民がお産の世話をするのか、お産の世話をするが故に特殊民になったのか、その本末は明らかでありませんが、他にもこんな例を聞いた事がありまして、お産を自宅でする様になっても、やはりその穢物はこれらの人が片づけてくれる。要するに、お産と特殊民との間には、十分因縁のあった事が認められます。しからば産所という賤民は、産小屋の空屋に住みついた浮浪民ではなくして、もと産所に居ってお産の世話をしたものと解した方がよかろうかと存じます。