轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控
野村 胡堂
227 怪盗系図
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 157,440 字 · 313 页
「それじゃ――五郎八の女房はどうです。未刻(二時)過ぎに小屋を出ていますが」
「女じゃない」
「すると、天狗の仕業ということになりますね」
「いや、まだ一人いるよ。昨夜近江屋で殺された木戸番の半次」
「あ、あの野郎だ」
「あの男なら出来るよ。両国の小屋がはねてからここに飛んで来れば間に合ったはずだ。それにあの男ならお静を一人くらい引窓から引きあげるのは何んでもない。尤も木戸番の半次にさらわせたのは外の人間だ」
「姐さんが素直に窓から出たんでしょうか」
「一と当て当てられるか、眼をまわすかしていたんだろう」
「それから何処へつれて行ったか、考えて下さいよ、親分」
「みんなお栄の阿魔の細工だ――が医者は自分の身内の者の脈を取らないように、おれも女房のこととなると、良い智慧が出ないようだ」
平次はそう言って淋しく笑うのです。
「あッ、畜生、何んということをしやがる」
ガラッ八は猛然と立ち上がりました。平次と差し向いで密議を凝しているところへ、だれか家の中へつぶてを投り込んだものがあるのです。
つぶては椽側の障子を破って、壁に当って、ハタと畳の上へ落ちました。
間髪を容れずに椽側に顔を出した八五郎の眼が捕えたのは、路地をバタバタと逃げて行く近所の小僧の後ろ姿だけ。