轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控

野村 胡堂

227 怪盗系図

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 157,440 字 · 313 页

青空文庫

首の縄は解きましたが、苦悩の色がありありと顔に刻まれて、額へ触ってみると、もう冷たくなりかけております。

「この小僧を道具に使って、しりが割れそうになってこんなむごたらしい事をしたんだろう。おれはきっとこの下手人を見つけてやるよ」

平次の言葉は静かですが、下手人の残酷さに腹の中には煮えくり返るような忿怒を感じている様子です。

「八、お前は金沢町の近江屋へ行ってみろ、夕方からだれとだれが外へ出たか、それを突き止めるんだ」

平次はとッさの間に、この樽拾いの小僧の死と、紛失した匕首とそれから近江屋の主人半兵衛の死と、以上三つの事件の緊密なつながりに気がついたのです。

八五郎は弾みきった猟犬のように飛んで行きましたが、やがて四半刻も経つと、嵐の如き鼻息を先に立ててもどって来ました。

「親分の鑑定通りだ――あの野郎が主人の葬いの後片づけも済まぬうちから飛び出して、まだもどって来ませんよ」

「番頭の宇八か」

「その通りで」

「そんなことだろうと思ったよ。多分ムダだろうが、五、六人下っ引を狩り集めて、心当りの筋を漁って見てくれ」

「そいつはあっしが引受けましょう――宇八の野郎なら顔見知りだ」