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「プラーゲせんぷう」のはなし
「プラーゲ旋風」の話
山下 博章
「法律新聞 第四一四五、四一四六号」1937(昭和12)年7月3日、5日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 6,943 字 · 14 页
八 無軌道判決の影響
――実の所一般の判事諸公が「上級審で破られないように」と云うことを目安にせず、「事案の真相を究明して事案に妥当する裁判を」目標に努力することは大いに望ましい。そのためには大審院の判例に対しても再検討を加え、其の誤謬を正す位の意気込は是非あって欲しい。――だが然し、大いに自負せんとする者は、其の自負に相応しい努力をしなくてはならない。其の努力が伴わなかったら自負病患者に堕する。例の判事の勇敢さは何人も之を認めるであろうが、其の自負に相応しい努力の跡の見るべきものがなくて、寧ろ努力を為さざりし形跡の顕著なるものあるを筆者は遺憾に思う。
八 無軌道判決の影響
右の判決が新聞紙上に大々的に報道され、「プラーゲ旋風終熄」が伝えられたため、外国著作権の侵害は激増した。和解話のほぼ纏っていた分も悉く掌を返すが如く、其の態度を一変した。然し自ら種を播いた者は自ら刈取らねばならぬ。右の判決に煽動されて行われた無軌道的侵害は、軌道ある法律の力で次から次へと征服された。今日になって見れば、無軌道判決を怨む者は、プラーゲ自身ではなくて、之に煽動されて著作権を侵害した人達であった。